2023/10/01

久しぶりにガンプラを全塗装した。というのも、おうちの模型ストックを整理していたら隅っこから「HGUC GP01」が出てきたのだ。HGUCの中でも、もはやクラシックとも言える存在でありながらも、当時としては細分化されたパーツ、カトキハジメによるディレクション(これも初期HGUCの面白いポイントですよね)、中に人が入っていないメカっぽいスタイルが非常にかっこいいガンプラだ。23年前に発売されたこのキットを、当時発売日に近所のおもちゃ屋に行ってゲット。模型誌の記事を参考に改造したりして、ホビージャパンのコンテスト「オラザク」を目指したりもした。コンテストには間に合わなかったけど、色々手を入れて完成した初めてのガンプラということもあり、とても僕の中で特別なプラモになった。
23年前のガンプラ。プロポーションバランスや関節の解釈などは昨今の流れからは大きく外れているけれど、これを「カッコ悪い」と否定することはちょっと難しいよねって言えるくらい洗練されている。試行錯誤やチャレンジ、今のようにネットにたくさんの模型作例が輝いている時代ではないからこそのバンダイの練り込みみたいなのも見られて、本当に楽しい。ガンプラはちょっとだけ時を戻しても、とても美味しいのだ。
最初、白はプラスチックの色を活かすいつもの塗り方で行こうかなと思った。しかし、水性ホビーカラーのエアリアルホワイトという色が、紫っぽい白でカッコよくて、これが使いたいがために全塗装に思い切って行ってみた。ちょっと隠蔽力が弱かったので、慣れるまでコツがいったけど、まぁなんとかなった。下地を塗ってエアリアルホワイトを塗る時は、「白サフ」がオススメとだけ書いておこう。
GP01の各凹部の黒や赤はシタデルカラーのメカニカス・スタンダード・グレーとメフィストんレッド。水性ホビーカラーのエアリアルホワイトの上から、ラッカー塗料のスムースクリーでラッカー塗膜による保護を作った後に、水性塗料のシタデルカラーで塗装。こうすることで、シタデルカラーがはみ出した時にマジックリンでの拭き取りが可能となる。水性ホビーカラーの上からラッカーコートは、ビシャビシャに塗りまくらなければ溶けることはない。3回くらい塗って乾かしを繰り返してコートしている。各部のスミ入れも同様の方法で行なった。
お久しぶりの全塗装、特に白の塗装には苦戦した。むしろ「白を塗らない」という選択でのガンプラ作りがいかに効率的で、しかもフラットな綺麗さで完成させられることを身をもって知った感じだ。そういう体験もしたので、また自分の中でガンプラ製作の工程の幅がこれから広がると思う。
完成したGP01を見ていると、毎日枕元にホビージャパンを置いて読んでいた少年時代の自分を思い出す。あの時作ったガンプラのおかげで、今もこうしてガンプラだけでなくさまざまな模型を楽しめているのだと思う。プラモって本当に楽しいぜ。