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フミテシ道楽

本を読んで考える#001 AMETORA 日本がアメリカンスタイルを救った物語

Posted by ふみてし on   0  0

fan記事 (1 - 1)
◾️横と縦の視点。僕の史観の基準。本書は日本のメンズファッション、特に戦後からの横の流れを緻密に取材した記事、キーパーソンの立て方により読者をうまく惹きつける本当に素晴らしい1冊。人やファッションジャンルを縦に掘り下げたものではなく、今僕たちが見ているメンズファンションの景色がどう形成されたのかをスピーディーに知ることができる。何より面白いのが僕のような35歳の人間があって当たり前で夢中になった日本のブランド誕生よりもさらに前のお話、まさにメンズファッション維新を感じ取ることができる点。"アメリカ”という国に対する今の僕たちとは全く異なる感覚、アメリカを模倣し、いつの間にか脱却しながらもいつまでもどこかにあるアメリカへの憧れが次々と面白い現象を起こしていくという文化史の横の流れを本当にシンプルにそして、著者の切り方と見る目のセンスが常にアクセントになって読む手を止めさせない。
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◾️日本の歴史上における非常に大きな転換期である明治維新。そしてその明治の終わりに生まれた石津謙介という男を、起点に日本でアメリカのスタイルが広く普及していく流れを紹介していく。ファッションだけでなく本書には時代の空気感まで描かれている。僕のお父さんやお母さんはこんな時代に生きていたのか……そしてその時代の大人たちの世代は急進化する日本のファッションを様々な視点で見ていたことなどは、今の日本でもよく言われる今の若いもんは……と同じようなため息が聞こえるかのようである。ページをめくる度にまるで推理小説かのようにいろんなことが解決したり、繋がったり、新たな登場人物、メディア、社会情勢が出てくる。
戦後、明治維新から築き上げたものが1941年12月8日から1945年8月15日というとても短い時間で破壊され、またゼロになる。石津謙介を初めとして何が起きていくのか……ここは本のすべてを語る場所ではないので実際に手に取ってほしい。僕はこの本を読んで、自分の父がより好きになった。素敵なVANのジャケットを着ている写真。しかも僕が生まれた時にそれを着て記念写真を撮っていたのだ。その意味を知ることができたこと。著者のデーヴィッド・マークスさんに本当に感謝したい。
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◾️唐突だが、これはユニクロのLifeWearというフリーペーパー、いやマガジンである。なんで?と思うかもしれないが、AMETORAではメディアとメーカーや人の繋がり、歴史も描かれる。ファッション誌とはどのような存在で何を示したかったのか、またはメーカーの人間である彼らは、服を通して何を売っていたのか。そしてついには自分たちの物や事を世に示す為に”編集”してくる人たちも現れる。そしてこのLifeWearである。今の時代、140文字やスクウェアの写真とハッシュタグに踊らされる中で、メーカーが自分たちの物を魅せるために、紙、WEB、アプリでどう発信するのか? その挑戦が詰まっている。こちらはユニクロのアプリでも配信し、店舗に来ればフリーで手にすることができる。メーカーが媒体となり、自らを編集する。タイアップ記事などでは生まれない深みとブレない世界観が演出される。AMETORAを読むと本当にLifeWearがやろうとしていること(序文にも書いてあるのだが)をより味わいながら読める視点ができる。これからさらに続いていくメンズファッション文化史の横の道を歩いていけるのではと思ってしまう。
そして僕の大好きな模型の世界にも同じことが言えるのではないか……。
fan記事 (3 - 3)
◾️本を読み自分がやってきた事を考えた。自分が好きな模型の本物、模型の説明書に書いてある解説を見て実物が見たい、その国を体感したい、知ればもっと前に行けるのではと思ってあの当時がむしゃらになった。ロシアと英国の2冊である。
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◾️英国は約半月滞在した。プラモデルにとっては故郷と言える国である。ずっと行きたかった場所。そして僕に本当に模型の楽しさを教えて来れたあるメーカーの起源でもあるのではと思ってあの時挑戦した。
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◾️タミヤである。プラモデルのすべてが詰まったメーカー。あの時僕は模型誌を作りたかったのではないかもしれない。模型の作例がずらっと載っている美しい本ではなく、ガチャガチャしていて…
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◾️たくさんの人の話を聞き、自分で見てきた景色を誌面にしていく。フィールドワークに近いもの。それをやりたかったのでは時間が立って気がついた。模型誌ではなく模型史。すでに似たような書籍はあるが現代の景色とリンクできるようなもの……。
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◾️英国から帰り、すぐに田宮会長とインタビューをさせてもらった。その時の言葉で「僕はね、スーツの着方や靴の選び方、すべて英国で学んだんだよ。というかビジネスの仕方もね」タミヤにある英国の香りはここだ!ってあの言葉を聞いて震えたもんだ。

◾️全く異なるジャンル。しかし今やらなければというか、魅せていくための動きに取って重要なのは何なのか。AMETORAを読み、一度は折れた自分の野心がまた蘇った。メディアと言われているものだけがメディアじゃない。そしてやって見たいこと目指したいことに素直になり、自分を信じ仲間を信じる。AMETORAに登場してきた男たち、そして田宮会長もきっとそうだったに違いない。AMETORAを読んで自分の中で入った何かのスイッチ。きっと面白いことが掴めるような気がする。まだまだモヤモヤしているからもう一度AMETORAを読んでみる。
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◾️また次のステップに進もう。今日買ったアメリカを履いてね。おしまい。

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