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Build #007 TAMIYA 1/24 VOLKSWAGEN NEW BEETLE

fan記事 (1 - 7)
◾️ヘインズの白Tにコムデギャルソンオムプリュスのピンクのパッチワークジャケット、リーバイス501に白のジャックパーセル。兄は東京から福島に帰ってきた。都会の香りをまとって。
fan記事 (7 - 7)
◾️聴いたことないアーティストのCDがカバンの中に詰まっていた。福島の田舎で聴くその音は僕の人生を間違いなく変えてくれた。そんな音楽を聴きながら兄貴とたくさん話した。8歳離れた兄とは一度も喧嘩をしたことがない。お互い思うところはあったと思う。でも、あれやこれで話が通じる関係は兄貴が大学から戻ってきても変わらなかった。そんな時俺に兄貴はフォルクスワーゲンという存在を教えてくれた。実家に帰ってきた兄は自分が乗りたい車のカタログを見ていたのだ。
fan記事 (6 - 7)
◾️丸いね。と言いうと兄は俺にはこいつは似合わないな。かわいいけどね。僕ら兄弟はかわいいという言葉が結構好きだ。それはかっこいいというよりもなんだか寄り添ってくれそうなイメージがあるからかもしれない。
fan記事 (2 - 7)
◾️デザインが良いなと思うもの。そんな感覚を感じようとしている人は少ないし、俺は感じていたい。それは楽しいことだからと兄貴はよく言っていた。父の死により酒屋を継ぐことを決心した兄は、大好きだった洋服の世界、東京の華やかな世界を捨てた。福島とのギャップを埋める。兄貴の目はいつもどこか寂しそうだった。俺に言ってもまだわからないしなという空気を感じ取った。だから僕は兄貴のよき友達のように、同じような雑誌を読んで、ワーゲンのカタログを見たり、ハイファッションやポパイ、ホビージャパン、モデルグラフィックスを毎日のように読んだ。ソトコトも楽しかったな〜。暇つぶしに2人でガンプラを作ったり。そのガンプラつくりの楽しさはまた僕の人生を後に大きく変えるのだけど。それはまたのお話。
fan記事 (4 - 7)
◾️そして僕は大人になった。大学に受かり僕も東京へ。成城という街には綺麗な外車がたくさん走っていた。古いものから新しいものまで。ニュービートルは嫌という程見た。でも街にちょっとした色気を与える丸さはやっぱり可愛いと思った。そして僕は今東京という場所に来たんだとそんな空気も感じた。好きなことを自由にやってこいよと、親父の代わりに送り出してくれた兄貴。その言葉を受けて東京に出ることができて、今まで兄貴の真似ばかりしていた自分は自分のやりたいこと、大学で文化史を勉強したいということに邁進できた。
fan記事 (5 - 7)
◾️デザインを見る、感じる。そのことを教えてくれたのは兄であり、兄により見せられた物たちだ。今こうやってその一つのニュービートルを組む。福島の実家であの時カタログを見ていた自分の姿をふと思い出す。模型が思い出を運ぶ。タミヤのニュービートルが時を超えていろんな思い出を運んでくれる。プラモデルを組むだけでいろんな思いが巡ってくる。ちょっとセンチメンタルに浸ったけど、僕はとても良い夜を過ごした。きっと他にもそんなプラモデルがあるんだろうな。またお店で探してみよう。プラモって楽しいですね。おしまい。


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