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内戦と自然の力。破壊が生む美の遺跡「ベンメリア」

124_convert_20190211191907.jpg▲遺跡スタッフの特権ですね。携帯電話と遺跡。過去と現在の共存
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アンコール・ワット遺跡群から少し離れ、シェムリアップの街から車で約1時間半ほどの距離に崩壊の遺跡ベンメリアがあります。カンボジアの悲しい歴史である「カンボジア内戦」でも戦場となり、遺跡周辺には地雷が埋められ、さらには重火器により壁なども吹き飛ばされるなど本来であれば捨てられてしまってもしょうが無いような遺跡です。

しかしその遺跡は人の力と自然の力により奇跡とも言える崩壊の様を見せてくれています。規模だけでいえばアンコール・ワットを凌ぐとも言われるベンメリア遺跡。美しく切り出された岩が崩れている様、その岩に木々が絡まり、そこに光が差し込む。崩れても美しい。1993年に内戦が終結し、まだ30年も経っていないカンボジアの今とこれからが垣間見えるような景色。ここはラピュタ(よく例えられる)じゃない。カンボジアの過去と現在の大きな歴史が凝縮され、さらに交差するポイントと言える場所だ。
DSC_6454_convert_20190211193650.jpg▲シェムリアップの街を抜けると田園地帯。これは乾季なので水がはってなく牛が放牧されている。雨季は田んぼになる。乾季は暑さで田んぼにある石が熱され枯葉に燃え移り自然発火するらしいです。
DSC_6522.jpg▲ベンメリア遺跡はアンコール・ワットのチケットでは入場できない。遺跡から少し離れたところにチケット売り場があり、ここで購入。トイレも綺麗なので安心。ここでしっかりトイレに行っておきましょう。喫煙所もあります
DSC_6526.jpg▲遺跡入り口前。売店などが並ぶ。カンボジアの道はこのような赤土が多く、空調から車内にもガンガン入ってきます
DSC_6531.jpg▲そして遺跡入り口の青い看板。これは地雷が無事撤去されましたよという印。数年前までは本当に危険地帯だったそうで、前歩いた人の足跡に沿って歩いたこともあったと現地の人から聞きました。農業やベンメリアの遺跡という観光資源を活かすためにも地雷の撤去が急がれたようです。田んぼを切り開くのにも地雷という恐怖がまだあるそうです
108のコピー_convert_20190211195653▲正門。来るものを拒むかのように崩壊
109のコピー_convert_20190211200107▲巨大なガジュマルの木が岩の間に根をはり遺跡と共存
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112_convert_20190211200750.jpg▲内戦のによって吹き飛んでしまった部分なども
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130のコピー_convert_20190211202440▲あまりに崩壊しているので、遺跡内には足場が組まれている。最近は中国人の団体客が多いので賑やか。まぁ我慢しましょう
126のコピー_convert_20190211202311▲アンコール・ワットの第一回廊にある有名なレリーフ「乳海攪拌」がベンメリアにもあります。ヒンドゥー教の寺院であったことが分かります。アンコール・ワットよりも前にベンメリアは作られており類似点も多いことから、一説にはアンコール・ワットのモデルとして建造されたとも言われています
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木々と遺跡が織りなす景色。修復のめども立たないから世界遺産にも認定されない。しかしそれでも人を惹き付けるのはここにしかこの景色は無いから。アンコール・ワットからはかなり距離がありますが時間を費やしても行く価値はあると思います。道中でカンボジアの風景も楽しめます。車で行きましたが、トゥクトゥクでも行けますよ!(時間はかかりますが)

そしてこの後、午後はシェムリアップの街へ。どのような街なのか。それはまた次回。
135_convert_20190211204200.jpg▲トゥクトゥクに揺られ街へ。東南アジアに行ったらぜひ乗って欲しいです
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