2023/01/11

発売以来、戦車模型の超定番として君臨しているのが「タミヤ 1/35スケール ミリタリーミニチュア ドイツ軍4号戦車J型」です。Amazonの戦車模型ランキングでも数ある新商品を押さえてベストセラーによくなっています。作ってみるとそれだけの魅力があるのが分かります。スパスパとパーツが合いますし、ちょいとめんどい足回り(4号戦車は転輪が多い!)が終われば、カクカクしたかっこいい戦車がすぐにできます。1994年に発売したプラモで、今の各メーカーの戦車模型のようなイケイケな細かいパーツ分割はされていないのでとにかく組み立てが楽。でもキットのディテールはシャープだし、満足度は十分。長年愛されているジャーマントレーナーのようなプラモなんです。

▲1日でこの形になります。砲塔の周りについた装甲。車体にシュルツェンという増加装甲をつけるためのシュルツェン架という棒が剥き出しになっている姿がかっこいいのですよ〜〜
定番! とか言ってますが、僕はこのキットを作ったことがなく、後発で全くキット思想が異なっている4号戦車F型と4号戦車G型を先に作っていました。その二つのプラモは、現代の各メーカー戦車模型フォーマットのようにパーツが細分化されているのですが、その小さなパーツひとつひとつに大きな軸が用意されていて、接着&組み立てを容易にする工夫が取られていました。まさにタミヤが見せる今の戦車だったのです。

▲こちらが4号戦車F型。近年発売されたキットで、戦車&フィギュア共に超シャープ!!
そのキットを作っていたせいか「まぁ94年に発売されたJ型はいいか〜」なんて思っていたんです。しかしそんな時にタミヤから大戦後期のアメリカ兵のフィギュアセットが発売となります。「これと一緒に飾るプラモが欲しい!! まじで!!」となってお店をぐるぐるしたんですね。ジープとかありきたりだしなぁ……といじわる爺さんになっていた自分の目に飛び込んできたのが、タミヤの定番「4号戦車J型」でした。J型は大戦末期に運用されているし、偵察、進軍を続けるアメリカ兵の背景&台座にぴったりじゃんと思いました。そうして僕は最新キットの導きで、定番キットを手に入れたのです。これこそドイツのモールスキンに最新のニューバランスの組み合わせですよ!

▲何個でも作りたいアメリカ兵偵察セット

▲箱絵の雰囲気はいつだって最高なんだ!!

▲ちっちゃなパーツがほとんどないのよ〜〜

▲俺はこのくらいの解像度で本当に満足!! 手を加えたければどんどん加えられるよ
アメリカ兵の背景にとか考えて組んでみたら、94年にこのプラモはずるいでしょ!! 俺が11歳の時に先輩達はこのキットをリアルタイムで手に取っていたことに嫉妬! ここまで組みやすくて楽しい戦車模型だったなんてとちょっと反省しました。僕が好きなプラモの基準である「箱を開けた瞬間に完成までが見える、ゴリラでも扱えるパーツ分割の塩梅、できた時にビールがうまいと感じられるくらいのストレス感」を全部満たしていたんです。
だからアメリカ兵の背景として作る前に、ひとつは普通に作ろうと思って、箱の側面に描かれている2色迷彩で塗ったんです。フィギュアだけは最新キットから持ってきました。たしかブルムベアの車長を使ったと思います。
こうやってプラモの反復横跳びをして「このキットいいな〜、あのキットいいな〜」ってなれるのって本当に好き。そしてその結果こうやって完成形ができると、今日もビールがうまいのです。僕の生活の中には、こういうプラモをもっと側に置いておきたい。あらためてそう思えたのが「タミヤ 1/35 4号戦車J型」でした。




