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GORE-TEXと靴の幸せな関係。「クラークス デザートトレック」

cl02.jpg 「GORE-TEX搭載」という言葉だけで無類の安心感がある。蒸れにくく、雨風にも強い。この性能が靴にぴったりで、GORE-TEXのシューズを一度履いてしまうと、あまりの快適さにそればかり履きたくなってしまう。

  僕が今一番愛用しているのがクラークスの名作「デザートトレック」にGORE-TEX&ビブラムソールを搭載したモデル。僕が履いているデザートトレックは、ビームスがクラークスに別注したモデルで、黒に近いネイビーで踵のストラップがないのが特徴。インラインとさほど変わらないけど、ちょっとだけこだわった仕様になっているという、なんとも絶妙な塩梅の別注感が最高なのだ。雨の日だけでなく、旅に出る時もこの靴は心強い。旅は天候が読みにくい。急な雨とかになった時でも、かっこいい靴のままで快適に過ごせるのだ。
cl04.jpg デザートトレックの踵には、旅の気分を後押ししてくれるアニキ「トレックマン」が描かれている。中学生の時にこの靴を初めて見た時に、このアニキめっちゃかっこいいやん! ってなったもんだ。またこのモデルのステッチに採用されたネイビーの糸の色がとてもかっこいい。ソールと本体で色を使い分けているのも最高だ。ダークネイビーの中にちょっとだけアクセントになるような同系色の組み合わせは、僕が大好きなプラモデルの塗装の参考にもなりそうだ。
cl03.jpg かなりの頻度で履いていたので、良い感じに僕の靴になってきた。靴は新品ほど悲しい状態は無いので、ガンガン履いて自分と靴の距離が縮まった頃が最高潮のかっこよさになる。だから埃をはらったり、手入れしてあげたりするんだね。cl01.jpg 良い靴があれば、チャンピオンのスウェットにデニムで十分! そんな気楽な生活を後押ししてくれる靴って最高だよね。

 ニューバランスやコンバースの定番モデルでもGORE-TEXを搭載したモデルは多数発売されているので、ぜひあなたの好きな靴の中でGORE-TEX探しを楽しもうぜ!!
スウェット/チャンピオン
靴/Clarks × BEAMS 別注 Desert Trek GORE-TEX(R)

誰かが育ててくれた「チビタグ ディッキーズ874」が大好きです。

DSC_8527.jpg▲世界中のど定番「ディッキーズ874」。僕はこの小さいタグがついた874が好きなんです

 ワークパンツの王様であり、いつでも買えるかっこいいパンツと言えばディッキーズ874。先日1本追加しました。僕の中でのこだわりがこの「チビタグ」。このデザインが大好きなので874は古着屋さんでだいたい買います。

 というのもこのタグは現行商品になく、ちょっと古い70〜80年代に生産された874につくものなのです。この小さな佇まいがいいんですよね〜。僕が買ったこの874は、「メイドインUSA」でもあったので、アメリカものが好きな僕も満足っす。価格も7000円でちょうどよし!
DSC_8524.jpg▲誰かが育ててくれた874。古着ってそんな感覚で触れていきたいっす

 また古着屋さんで買う良さのひとつに、すでに「誰かが育ててくれたものが買える」ってのがあると思います。沢山の874の中から自分好みに育ったものを見つけ出し、全く知らない人からのバトンを受け取る。そして今度はそれが僕の生活の一部になるんです。
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▲この頃の874のベルトループのセンターは細めになっているのが特徴
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▲ここもこの時代の874のお気に入りポイント。中央右の糸は切ることで腰回りのサイズをアップさせることができます。仕事現場でしゃがんだりして作業していたアニキが「最近腹がつかえるな〜〜太ったかな?」ってなった時はこの糸をカットして、微妙に腰回りを調整していたんでしょうね
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▲ジップも安定のYKK

 若い頃はこのパンツを履いてストリート風なのよ〜イエ〜〜イ! って遊んでましたが、僕も今年で40歳。ちょっと落ち着いた履き方をしたいもんです。
 歳を取る。おじ味ってのは良いな〜と最近思います。尖った感じがなくなっていくからなのか、普通の服がスッと馴染むようになります。世界中で愛されている定番の服がスッと馴染むと、服を買ったり着たりするのがさらに楽しくなります。歳をとるって洋服を楽しむことにも良いことがたくさんあるんですね。

 もしかしたら僕よりこの874はちょっと先輩か、もしくは同い年くらいかもしれません。どちらも経年変化してますので、きっと相性は抜群でしょう。これからよろしくね。
DSC_8525.jpg▲ニューバランス580みたいな靴と合わせていきたいっすね〜

スエードアッパーの魅力を味わえる名作スニーカー/プーマ スエード

 2022年の中頃からシンプルなシニーカーをまた履くようになってきました。その中で最近大活躍なのが「プーマ スエード」です。プーマのスニーカーの中でもトップクラスに街中で見かける定番モデルっす。
DSC_7550.jpg▲ネイビーの色味がマジで最高
 何が良いってその名前にある通り、フルスエードアッパーモデルなこと。僕がスエード素材のスニーカーが好きってのもあると思うのですが、とにかく上品。そして履きまくった時の毛羽立ちや色抜けがこのモデルはめっちゃかっこいいのです。だから長く履いた分だけプーマ スエードは輝きます。1万ちょっとの出費でかなり長い時間相棒になれるのでコスパも最高っす。
DSC_7559.jpgDSC_7558.jpg▲上から見るとちょっと丸みのあるラインがかわいい。後ろから見るとシュッとスマート。いいですな〜
 色ではネイビー、ブラック、グリーンは特におすすめ! どんな服にも似合うと思います。
 またスエードのソールは「サイドマッケイ製法」という製造方法を用いて取り付けられているのも特徴。スニーカーの多くは接着剤を使用した「圧着式」ですが、スエードは縫製を交えることでソールの割れやはがれに対して耐性のある作りになっています。
DSC_7552.jpg▲ベイカーパンツにも合います。チノパン、デニム、スウェットパンツ、なんでもお友達になれる靴です
 この靴を調べると、さまざまなカルチャーの人が愛用しています。シュッとした服装、ダンス&ミュージック、スポーツなど様々な世界で輝いている人の足元を飾っています。ということは、幅広い服装に似合う靴なんすね! プーマ スエード、とても良い靴なんでぜひ履いてみてください。

“2022”買ってよかった俺の欲望/J.M.WESTON

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 ずっと憧れていた革靴です。J.M.ウェストン。2022年、間違いなくNo.1に震えた買い物です。
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 こちらはウェストンヴィンテージというもので、前オーナーがもう履かないとJ.Mウェストンに返却した靴をファクトリーで徹底的に修理し再度販売するというもの。伊勢丹でポップアップ企画がやっていたので見に行ったときに出会いました。再生した靴ということで価格も抑えられています。
 前オーナーからバトンを受け取る。もとが良いものだからこそできる企画です。この「300」というストレートチップが僕に取っての初のウェストンになりました。
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 中敷にはウェストンビンテージの印が。次の所有者にストーリーを感じさせる演出。これもブランドの品格です。
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 こちらはヨット。ティンバーランドの3アイのようなラバーソールのモデル。アメリカの作りをフランスの伝統で包むとどうなるのか? みたいな野心が感じられる靴。2022年、たくさん本を作った自分へのご褒美として。この靴を見るたびに、独立した初年度の初心を思い出すことでしょう。僕の行き先を導いてくれる「靴」。おじいちゃんになってもずっと一緒歩いて行けるように。そのくらい大切にしていきます。
 この靴を見ていると父に「靴は大事に、綺麗にして履くんだぞ。そしてお前が仕事するようになったら良いと思う靴を履くんだ。その靴を履いて働いたり友達に会いに行け」と言われたことを思い出します。なんでそんなことを中学生の自分に言ったのか。今ならなんとなくわかる気がします。
 さぁ、この靴で次のステージに行こうと思います。
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“2022”買ってよかった俺の欲望/山口 瞳「行きつけの店」

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 居酒屋やレストランで普通に振る舞いたい。僕はお酒を飲むようになってからそういう振る舞いに憧れています。でもこれがとっても難しい。なんか良い雰囲気の店を自分のフィールドに引き入れようとしてしまったり、お店の人と積極的に仲良くなってみようと思ってしまったり……。安らぐ場所で頑張ろうと思ってしまううちは、「僕もまだ子供なんだな〜」と酔っ払って帰りながら反省することが2022年には何度かありました。ちょっと悔しくなって、僕は先人の酒飲み達人と思われる人たちの本を読むようになったのです。
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 本を読んでいると、世の中にはそういった振る舞いができるマスター達がたくさんいて、そして自らの振る舞いや楽しみ方を文章に書いて読者の心を掴んでいくことができるというNEXTステージに登っている、登った達人がこんなにいるんだと憧れが芽生えてきます。そんな達人のひとりと僕が思っているのが山口瞳。現サントリーの宣伝部で編集者・コピーライターとして活躍した方です。
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 美味い店、楽しい店を紹介しているだけなら心なんて動きません。本に差し込まれる写真と山口さんによるテキストは「酒場と時代」そのもの。それは人間が飲食を楽しむ文化の姿であり、提供する人間、受け取る人間が完全に心地よいリズムを刻んでいる様子を文字からイメージすることができます。
 山口さんが行きつけの店で見てきた文化、お店と一緒に作ってきた空気。そういうものが生まれる場所なんだよ「行きつけの店」ってね。とガツンと殴られた感じがしました。
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 そしてこの本では思いっきり人生を楽しんでいる姿を見ることができます。美味いものを食い、良い空気を吸うと体もしっかりと応えてくれる。そんな当たり前のことが、隣にいるナイスな先輩のような語り口で書かれます。見た文化を心地よく伝える……。この本の中には俺が目指したい姿がありました。
 2023年に繋がる、これからの僕の人生にもすごく影響を与えてくれるであろう1冊と出会えたことに感謝です。