2020/04/05

■1/1スケール。番組の主人公たちと同じ目線で、同じ感覚でプラモを楽しむことができる。机の上にあるのはそう、本物の相棒。机にある物にワクワクしながらテレビを見たり原作ゲームをプレイしたり、プラモを作った子供たちも今は青春や甘酸っぱい体験、仲間と一緒に何かを成し遂げようとしたり、大きな壁に立ち向かうような姿となっているかもしれない。そんなタイミングで、ダンボール戦機最強にして至高、究極のモヒカン野郎「LBXオーディーン」が、ハイパーファンクションとして帰ってきた。

■すべてはここから始まる。このプラモを手にしたキミは、箱を開け、パーツの入った袋をビリビリ破り、「素手」でオーディーンを作ることができる。オーディーンの骨「コアスケルトン」を作ることで、このキットの組み立てのコツをつかんでいく。タミヤ88㎜砲に入っているオートバイのような存在だ。シリーズスタートから一貫して「工具を使わなくても組み立てることができる」ということを貫きまくってきたシリーズは、ガンプラで言うマスターグレードクラスのプラモでも難なくこの方式をやり遂げた。そう、あの当時作ったLBXをがむしゃらに作った子たちも「工具」無しでタッチゲートにつながったパーツを指で離して組み立てたんだ。
■ハイパーファンクションシリーズが、まさに本物のLBXを作っているかのような感覚を与えてくれるのはこのコアスケルトンのパーツ。これに外装をつけて完成させていく。
■ダンボール戦機のプラモは写真中央の武器や足などのアイコンタグがランナーについており、このブロックはこの部分を構成するパーツですよと言うのを教えてくれる
■ランナーをアイコンごとに分けて、各部にまとめておいて、一気に組み立てることもできる
■パーツはこのように指でクイッとひねれば簡単にランナーから取り外すことができる。今回全パーツ指で外して組み立てた。
■写真の16番のパーツは、パーツを間違えてはめてしまったとき外したり、シールを貼るのに使ったりする便利パーツ。工具が無くても困った時のアフターパーツがランナーの中にセットされている

■LBXが主役級のメカはみんな「モヒカン」。角とかではなくモヒカンのメカが多くの子供の心をつかんだ。この象徴的なパーツもマットな成型で、高級感ある仕上がり。ここが良くないとオーディーンはだめなんだ!

■その手首。アキレス、オーディーンの主役LBXの武器は「ランス」。この手首が無いと俺の相棒は力強くランスを突き出せないんだ
■ただいま。そしてお帰り。このLBXとはそんなやりとりをしていいかなと思える。僕よりもっと若くて、本当にキラキラした目で見ていた子供たちは、今これを組んだらどう思うのかな? いわゆる通常ラインのダンボール戦機は「動くし、工具いらず、視覚的にパーツが何なのか」が分かるように工夫されたプラモデルでそれを手に取った子供たちにとってはバンダイのプラモデルの素晴らしい入り口になったはずだ。先ごろ発売されたエントリーグレードでもバンダイに同じような狙いがあるのだろう。そちらは無可動で、かちっとカッコイイものになる。そちらも工具はいらない。このハイパーファンクションオーディーンは、第1段階のプラモの入り口として用意したフォーマットが引き継がれたものだ。通常ラインを組んだことがある人ならこのマスターグレードクラスに行ける。バンダイが用意した、バンダイのプラモを次々と楽しむことができる。エントリーグレードもそのような未来を描いていくのか?
■指先の心地よいヒリヒリ感と、目の前に遂にハイパーファンクションで立体化されたオーディーンがいる。そしてだれもが一緒に置いてみたかった景色が目の前にある。おしまい。